世界的なデジタルトランスフォーメーション(DX)の流れの中で、多くの企業がERP(企業資源計画)システムを導入しています。その代表格はSAPですが、SAPの導入プロセスは複雑で、導入にあたってどれくらいのコストがかかるのか、なかなか判断しにくいのが現状です。 本記事では、SAPの導入にかかるコストについて、費用と時間の両面から詳しく解説していきます。 【SAPコンサルタント募集】 年収800万~2500万 平均残業時間 4.1h/月カジュアル面談の応募を是非お待ちしています!SAPを導入するメリット SAPは、企業の基幹業務を統合的に管理し、業務の効率化と競争力向上を実現するツールです。SAPを活用することで、データの一元管理、データ処理のコスト削減、リアルタイム分析による意思決定の迅速化などが可能になります。 SAPの導入費用 SAPの費用を決定づける主な要素は、ライセンス費用、ハードウェアやサーバの導入費用、モジュールの導入費用、コンサルファームやSEへの業務依頼費用の4つです。パッケージに応じてこれらの費用相場が決まります。 1.ライセンス費用 データ管理をする人数やシステムの規模によって大きく変動します。また、オンプレミス型は導入時にのみ支払いが発生しますが、クラウド型はサブスクリプションのため毎月支払いが発生します。 クラウド型の価格は利用者1人あたりの料金で設定されており、従業員数の変化に応じて総額は変動します。 2.ハードウェアやサーバの導入費用 導入方法によって変動します。オンプレミス型はハードウェアやサーバを準備する必要があるので高額になります。一方、クラウド型はそれらが不要なため、費用が低額に抑えられます。 3.モジュール導入費用 SAPには財務会計(FI)・販売管理(SD)・生産計画(PP)といった様々なモジュールがあり、追加する機能の種類や数に応じて決まります。SAPは基本的な機能が初期搭載されているので、追加モジュールは必須ではなく、必要十分なモジュールの選択が大切です。 4.業務依頼費用 導入規模やモジュール開発の有無などによって決まります。SAPコンサルタント、SAPエンジニアの人月単価は、経験やスキルによって大体の相場が決まっているので、プロジェクトに何人投入されるかで費用を概算することができます。 【人月単価の目安】・SAPコンサルタント:120〜200万円/人・月 ・SAPエンジニア : 90〜120万円/人・月 これらの費用を合わせると、社員の少ない中小企業では、パッケージタイプならおよそ3000万円程度、クラウドタイプならおよそ月80万円程度と言われています。 SAP S/4HANAの場合 SAP S/4HANAは、HANAデータベースを用いた最新版SAPの、ライセンス買切り型製品です。 詳細はこちら! ライセンス費用 700万円〜 ハードウェアやサーバの導入費用 300万円〜 モジュール費用搭載する機能によって変動します。 業務依頼料プロジェクトの規模によって大きく異なるため、ベンダーに見積もりを依頼する必要があります。複数社に依頼して比較するのがおすすめです。 SAP S/4HANA Cloudの場合 SAP S/4HANA Cloudは、最新版SAPのクラウド版です。 詳細はこちら!ライセンス費用 5万円/月・人〜 ハードウェアやサーバの導入費用 10万円程度 モジュール費用(例) 人事情報システム:11,352円/月〜 インセンティブ報酬管理ツール:108,504円/月〜 経費精算システム:30,000円/月〜 ※基本的なモジュールについては費用が公開されておらず、規模によっても変動するため、見積もりが必要になります。 業務依頼料 プロジェクトの規模によって大きく異なるため、ベンダーに見積もりを依頼する必要があります。複数社に依頼して比較するのがおすすめです。 RISE with SAPの場合RISE with SAPは、SAP S/4HANAを中核とする、主に大企業向けのパッケージです。ライセンス費用 5万円/月・人〜 ハードウェアやサーバの導入費用 10万円程度 モジュール費用(例) 人事情報システム:11,352円/月〜 インセンティブ報酬管理ツール:108,504円/月〜 経費精算システム:30,000円/月〜 ※基本的なモジュールについては費用が公開されておらず、規模によっても変動するため、見積もりが必要になります。 業務依頼料 プロジェクトの規模によって大きく異なるため、ベンダーに見積もりを依頼する必要があります。複数社に依頼して比較するのがおすすめです。 GROW with SAPの場合 GROW with SAPは、SAP S/4HANAを中核とする、主に中小・中堅企業向けのパッケージです。詳細はこちら!ライセンス費用 5万円/月・人〜 ハードウェアやサーバの導入費用 10万円程度 モジュール費用(例) 人事情報システム:11,352円/月〜 インセンティブ報酬管理ツール:108,504円/月〜 経費精算システム:30,000円/月〜 ※基本的なモジュールについては費用が公開されておらず、規模によっても変動するため、見積もりが必要になります。 業務依頼料 プロジェクトの規模によって大きく異なるため、ベンダーに見積もりを依頼する必要があります。複数社に依頼して比較するのがおすすめです。 SAP導入にかかる期間 SAPの導入は、SAP社の導入方法論「SAP Activate」に従って進める必要があります。導入は主に次の6つのステップで構成され、全体で見るとおよそ8〜12か月の期間で導入が完了することになります。 ※上記の期間は、プロジェクトの規模などによって変動します。 1.構想(2週間〜1か月) SAP導入の準備段階として、ビジネス上の課題や要件を確認し、どのような形でSAPソリューションを活用するかを明確にする期間です。クラウド化評価、ケイパビリティ分析、 プログラム設計、ビジネスケース策定といった作業を実施します。2.準備(2週間〜1か月) プロジェクトの正式な開始に向け、体制・計画・インフラ準備などを行い、導入の基礎を固める期間です。 プロジェクト/品質管理開始、マスタースケジュール/ワークプラン策定、システム環境構築、環境構築に向けた関連情報収集といった作業を実施します。 3.評価(1〜3か月) SAP Best Practiceを活用しながら、実際の業務要件と標準プロセスを比較検討し、どのようにシステムを適合させるかを定義する期間です。Fit to Standard分析、概要設計、ベースライン コンフィグ設定、データ準備、スプリント計画策定といった作業を実施します。 4.実装(1〜2か月) 3.評価で定義した要件を基に、設定・カスタマイズ、開発、テストなどを行い、システムを構築する期間です。コンフィグ設定/ウォークスルー(スプリント数×週数)、設計/コンフィグ設定、単体テスト、ソリューションウォークスルー、マスターデータ作成、総合テストといった作業を実施します。 5.リリース(2週間〜1か月) 本番稼働に向けて最終的な移行・準備を行い、システムを正式にリリースする期間です。 ユーザー受入テスト、エンドユーザートレーニング、展開/カットオーバー、本稼働といった作業を実施します。6.運用 本番稼働後の安定運用と継続的な改善を図り、必要に応じて追加の機能拡張や最適化を実施する期間です。ハイパーケア、オンコール ハイパーケアといった作業を実施します。 まとめ SAPの導入費用を決定づける主な要素は、ライセンス費用、ハードウェアやサーバの導入費用、モジュール導入費用、導入依頼費用の4つSAP導入には6つのステップがあり、全体でおよそ8〜12か月費用、期間共にプロジェクトの規模や担当するファームによって異なるので、複数社に見積り依頼することがおすすめ 告知【SAPコンサルタント募集】 年収800万~2500万 平均残業時間 4.1h/月カジュアル面談の応募を是非お待ちしています!株式会社Anfiniでは現在SAPコンサルタントを募集しています。経験を問わず、会社の概要や入社後のキャリアイメージなど、ご興味がある方は是非カジュアル面談にご応募ください!(選考に一切関係なし)■株式会社 Anfiniって?ベストベンチャー100に創業3期目で選出!従業員ファースト「業務時間8⇒6を目指す」独立系ブティックファーム「経営管理クラウドXO」を融合した経営コンサルティングを提供詳細は以下の記事をご覧ください。カジュアル面談可【急募】SAPコンサルタント/リモート可/副業自由/平均残業4.1