本記事を読むと次のことが分かります。1. 販売管理の業務とは何か(業務の流れや実施内容について)2. 各業務プロセスとSD主要機能(SAPを使用してどのように業務が行われるか)また、弊社ではSAPコンサルタント向けに職務経歴書を展開しております。ぜひ、こちらもご活用ください。【SAP初学者向けアカデミー受講生募集】 「現役」SAPコンサルタントが提供する未経験からのSAP実践型研修1. 販売管理業務の全体像業務の流れ、発生する伝票など含めた販売管理プロセスの全体像は以下の通りです。・引合:取引の前に条件などを問い合わせることを意味し、取引に入る前の段階での注文に関する問い合わせのことを言う。「引き合い」は商談を行い契約の検討に入るまでの段階を指しており、一般的に正式な取引が行われた後には使用しない。・見積:取引前の打合せや交渉段階での概算の金額を計算する業務。引合がきたら「誰に、何を、いつ、どれだけ、どのような条件で、いくらで売るか、など」を決めて、その内容を「見積書」として得意先に提示。・受注:商品やサービスを提供する企業が、交渉や打合せを経て、営業した結果、取引を成立させる事を意味し、注文した顧客の情報や届け先、どんな品目がいくつ、いつまでに欲しいのかといった情報を記録する。・出荷:顧客への出荷を管理。出荷日程計画をもとに、製品が必要な日程を算出。合わせて、出荷場所、出荷先等を判別し最適な出荷経路を計算し、その結果をデータとして管理する。・ピッキング:倉庫作業員が倉庫や工場に保管された商品を、伝票やリストに従って集め、商品を適切に荷造りする業務を指します。・出庫:運送業者に商品を引き渡し、商品が出庫され、その分の在庫が減少したことを記録する。出庫は単に商品を倉庫から出す作業を意味するが、出荷は商品を出して売り上げ計上処理をし、運搬するまでの一連の商流を含めます。・売上計上(請求):顧客からの到着後、検品完了の連絡をもって、得意先へ請求する。受注と出荷をもとに、顧客に請求。請求情報は、財務会計(FI)と連携し、債権計上を行います。2. 各業務プロセスとSD主要機能ここから各プロセスに沿って、SAP SDの主要な機能をご紹介します。SAP SD (SAP Sales and Distribution) とは、SAPの中核となるモジュールで、あらゆる企業の販売、出荷、請求プロセスの管理と最適化を支援します。① 引合伝票登録この機能により、見込み客の管理、品目および数量など様々な引き合い時点に関するデータを管理できるようになります。販売引合に対して1つまたは複数の明細を登録でき、営業チームは潜在的な商談を逃さずに効率的に管理できるようになります。② 見積登録顧客に対して提供する商品やサービスの見積もりの作成、顧客からの見積依頼や回答をデータ化し管理できるようにします。価格設定、割引、税金の計算、納期の見積もりを含み、その他見積もりの承認フローや条件の調整や追加情報の管理を実現します。③ 受注登録見積もりから受注への変換、注文の詳細の確認、納期の管理、さらには請求までの一連の販売プロセスを管理します。受注登録では、何を売るか、何個売るか、いくらで売るかの他に、受注先、出荷先、請求先などのパートナー情報を正しく記録します。価格設定や割引率など、特殊条件の管理や、MMや在庫データと連携されているため、在庫管理と納期計画を自動化することができます。 ・得意先(受注先・出荷先)・品目・数量・納期・価格④ 出荷登録物を相手先にどのように届けるかの情報を管理します。輸送手段や輸送経路、リードタイム(何日かかるか)など出荷に関わることですが、受注伝票から内容は引き継がれるので、ここで入力業務は発生しません(受注伝票の情報、得意先・品目・数量・納入日付など、がコピーされる)(補足) 出荷伝票登録時 または登録後に在庫引当をします。在庫引当とは、出荷する製品ロットを指定することです。⑤ ピッキング受注情報に基づき、SAPシステムはピッキングリストを生成します。このリストには、ピックすべき商品の種類、数量、保管場所などが詳細に記載されています。ピッキングは出荷伝票上にステータスで管理されており、未完了・一部完了・完了 の3つで把握できます。⑥ 出庫登録商品のピッキングとパッキングが完了したら、出庫伝票(または配送伝票)が発行されます。この伝票は、出庫される商品の詳細を記録し、配送プロセスを追跡するために使用されます。将来的に、倉庫のどこにある何が、どのくらい残っているかを正確に把握できるようにするために、在庫を減らす処理を同時に行います。⑦ 売上計上(請求)企業が製品やサービスの販売から収益を正確に認識し、顧客に対して請求書を発行するプロセスを管理します。商品の出荷やサービスの提供が完了した時点で、売上計上が行われます。このプロセスにより、企業の収益が認識され、FI(財務会計モジュール)に自動的に連携され、請求書を生成します。請求書には、購入された商品やサービスの詳細、価格、支払い条件などが記載されます。 SDモジュールでは、引合登録から請求登録までの6つのプロセスで発生する各データを細かいレベルで管理できるだけでなく、プロセス間・他モジュール間でもデータをリアルタイムに連携する仕組みがあるため、データの完全性・リアルタイム性を担保し、業務効率化を実現します。関連記事こちらの記事もおススメです!【SD販売管理】 要件定義 (1) 引合業務プロセスについて【SD販売管理】 要件定義 (2) 見積業務プロセスについて【SD販売管理】 要件定義 (3) 受注業務プロセスについて【SD販売管理】 要件定義 (4) 出荷業務プロセスについて【SD販売管理】 要件定義 (5) 請求業務プロセスについて告知【SAP Consult Labo】 「現役」SAPコンサルタントが提供する、未経験からのSAPコンサルタント転職アカデミー 未経験からのSAPコンサルタント転職を支援するサービスをご紹介します。 SAP Consult Laboでは、講義を通してSAP FI資格取得、やSAPコンサルタントとして必要な知識の習得が最短距離で実現できます! 認定資格に必要な知識を身に着け、将来の年収アップ、市場価値の向上、理想のキャリア形成の実現も可能です。 詳しくはこちらをチェック! 公式HP:https://sap-consultlabo.com/ 無料面談も実施中です!お見逃しなく! LINE友達追加:https://line.me/R/ti/p/@572euexq?oat_content=url