SAPモジュールとは?SAPのモジュールは、大きく会計系、ロジ系、人事系の3つに分けることができます。本記事では、会計系の主要サブモジュールの1つであり、管理会計に関わる機能を提供するCモジュールの概要、役割、目的について解説します。まずはCOモジュールの全体像を掴めるようにしましょう。【SAPコンサルタント募集】 年収800万~2500万 平均残業時間 4.1h/月カジュアル面談の応募を是非お待ちしています!COモジュールの概要SAPのCOは企業の内部管理会計をサポートする会計系の主要モジュールです。コスト管理、収益性分析、および内部報告に関する情報を提供し、経営陣のより効率的な意思決定を支援します。FIモジュールの担う財務会計が「外部」の利害関係者向けであるのに対して、管理会計は主に「内部」の経営者や管理者を対象として会計情報を集計・分析・提供しています。また COモジュールは、他のSAPモジュールとも密接に連携しています。FIやMM、SD、PPのような他モジュールと連携することで、企業全体の財務状況をリアルタイムで把握したり、販売情報から収益性分析を実施したり、購買情報からコストを計算したりします。COモジュールの機能コスト(間接費や原価)や利益の情報を収集・記録・分析した上で、経営陣がリアルタイムな情報を活用して意思決定することをサポートするレポートを提供します。SAPのモジュールでも業務担当領域が広すぎる場合、モジュールよりも小さいカテゴリに分けられた「サブモジュール」から構成されています。SAP COは、SAP ERPの中でも、 費用を管理と業績を計測して提供する広範囲の役割を持つため複数のサブモジュールから構成されています。主要なサブモジュールには、原価センタ会計(CCA)、内部指図(IO)、利益センタ会計(PCA)、製品原価管理(PC)、収益性分析(PA)などがあります。間接費の管理をCCA、IO、PCAが、直接費の管理をPCが、収益性分析をPAが主に実施していると言われますが、サブモジュール同士は密接に連携しているためすべての機能に結果的に関与しています。それぞれのサブモジュールの中ではさらに多くの機能が存在しています。COサブモジュールの機能詳細これらの機能を通じて、SAP COモジュールの利益管理は、企業が収益性を詳細に把握し、効果的な戦略を策定するための強力なツールを提供します。これにより、企業はコスト構造の最適化、収益性の向上、および全体的な財務パフォーマンスの改善を図ることができます。① CCA(Cost Center Accounting):原価センタ会計費用を負担する組織の単位を原価センタとして設定し、原価センタごとに間接費を追跡・分析する機能です。原価センタは、発生する間接費用を組織ごとに計上する際に使用します。例えば、人件費を原価センタ(A統括部、B統括部、C統括部)ごとに人数に応じて配賦した例が下の図です。段階1と2の人件費をためるために作成した、架空の組織である原価センタXに費用を計上した上で、それぞれの原価センタに配賦します。② IO(Internal Order):内部指図組織ではなく、部門をまたがるイベントや活動の間接費用を管理する機能です。通常、特定の期間や目的のために設定されて、細かい単位でのコスト管理や予実管理をサポートします。例えば、生産工程単位を内部指図と設定して、工程の中で生じた費用の計上先として使用した例が下記の図です。工程ごとに内部指図へ計上した上で、原価センタ単位で計上します。これにより、各工程の費用も追跡可能になります。③ PCA(Profit Center Accounting):利益センタ会計利益を計上する組織や製品ラインの単位を利益センタとして設定し、利益センタごとに収益性を評価・分析する機能です。利益センタ単位でも収益とコストを集めることで、部門や製品ごとに詳細な収益性の追跡が可能となり、経営陣の戦略的意思決定の支援ができます。④ PC(Profit Center):製品原価管理製造原価を管理するサブモジュールです。製造原価とは、製品やサービスを生産するために発生する直接的な費用のことであり、原材料費や労務費などが含まれます。PCはこれらの原価を正確に計算し、製品やサービスのコストを把握することで、製品の価格設定や利益率の最適化を支援します。また、製造プロセスの効率性を向上させ、競争力を強化するためのデータを提供します。⑤ PA(Profitability Analysis):収益性分析製品や顧客、市場セグメントなどの収益性を分析する機能です。また、その結果をレポーティングすることで、企業が収益の源泉を特定し、資源の効果的な配分や市場戦略の最適化を実施することを支援します。この機能では、SD、MM、FIなどの他SAPモジュールや外部データソースから情報を収集・統合することで、データの一貫性と正確性を保った収益性分析が可能となります。補足:PAの2つの分析方法COモジュールの重要性従来、費用管理と業績計測は手作業や複雑なスプレッドシートで行われていた業務を効率化し、正確性を向上させることが可能です。手作業によるエラーや遅延が軽減され、迅速で正確なデータが得られるようになりました。さらに、従来の作業では把握しきれなかったデータの洞察も可能になりました。また、財務(FI)モジュールや生産管理(PP)モジュールなどとの連携により、収益性や費用効率などの業績指標をリアルタイムで分析することができます。COモジュールを活用することで、企業はより効率的で高度な経営戦略考案が可能になります。告知【SAPコンサルタント募集】 年収800万~2500万 平均残業時間 4.1h/月カジュアル面談の応募を是非お待ちしています!株式会社Anfiniでは現在SAPコンサルタントを募集しています。経験を問わず、会社の概要や入社後のキャリアイメージなど、ご興味がある方は是非カジュアル面談にご応募ください!(選考に一切関係なし)■株式会社 Anfiniって?ベストベンチャー100に創業3期目で選出!従業員ファースト「業務時間8⇒6を目指す」独立系ブティックファーム「経営管理クラウドXO」を融合した経営コンサルティングを提供詳細は以下の記事をご覧ください。カジュアル面談可【急募】SAPコンサルタント/リモート可/副業自由/平均残業4.1