MMモジュールは、企業の購買および在庫管理を支援するためのシステムです。今回の記事では MMモジュールを導入することによって期待される効果を解説します。企業でよくある課題とMMモジュールがどう解決するかに焦点を当てて見ていきましょう。 【SAPコンサルタント募集】 年収800万~2500万 平均残業時間 4.1h/月カジュアル面談の応募を是非お待ちしています!MMモジュールの概要については以下の記事で解説しています。 SAP MMモジュール(購買管理・在庫管理)とは?代表的なロジ系モジュールの役割や目的を徹底解説! (sap-consul.jp)MMモジュール導入により期待される効果購買管理 まずは購買管理業務の4プロセスについて、それぞれのプロセスでMMモジュール導入により期待される効果を解説します。①見積 見積の比較に割くコスト削減 サプライヤーからの見積は異なるフォーマット(PDF、Excel、手書きのスキャン)や手段(メール、FAXなど)で送られてくる場合が多いです。担当者は異なるフォーマットの情報を手動で整理し、比較するために多くの時間と労力を費やします。 MMモジュールのRFQ(Request for Quotation)機能を使用します。RFQは、サプライヤーに統一された見積書のフォームを送付することができます。このフォームには、必要な詳細情報(製品仕様、数量、納期など)が含まれており、受け取った見積書を比較しやすくなります。さらに、RFQは見積依頼伝票に一括番号(Collective Number)を付与することもできます。一括番号は、複数の見積依頼伝票をグルーピングするための識別子です。これらの機能により上記の課題を解決することができます。②購買依頼 購買に必要な情報統合・内容承認の短期化各部門やチームが独自に購買依頼の情報を管理している場合、情報の項目やフォーマットが異なる場合があります。そのため、購買部門が製品仕様、数量、納期、予算などの必要な情報を統合するのに時間がかかります。また、購買依頼の承認が紙ベースやメールで行われる場合、承認者が多忙であることなどが原因で確認や承認に時間がかかります。 SAP MMモジュールは購買依頼情報を情報を一元化し、各部門がリアルタイムで最新の情報にアクセスすることを可能にします。また、*MRP(資材所要量計画)の機能により、自動で購買依頼を登録することも可能です。さらに、購買依頼情報を電子データで情報を管理できるため、承認プロセスも迅速になります。 *MRP機能とは、企業の生産計画や需要予測に基づいて、必要な資材や部品の量を計算し、適切なタイミングで購買依頼を自動的に生成するものです。 ③発注 発注書作成時のミス抑制手動で発注書を作成する際、記載ミスや入力漏れが発生することがあります。これにより、サプライヤーが誤った商品を出荷したり、注文が正しく処理されないリスクが高まります MMモジュールは発注書の自動生成と管理を行います。購買依頼のデータから製品コード、数量、価格を自動的に取得し、発注書に入力します。これにより、記載ミスや入力漏れを防ぎます。さらに、発注書のステータス(作成中、送信済み、確認待ちなど)をリアルタイムでレポートする機能があります。これにより、どの段階で発注が進行中かを把握しやすくします。 ④請求書管理 請求書管理の工数削減と正確性向上 紙で請求書を管理している場合、手作業による仕分けやエクセルへの入力などが必要になるため、多くの工数が掛かってしまいがちです。また、手作業による作業はミスが発生しやすく、業務の正確性という面でも不安が残ります。さらに、実際に書面を手に取って作業をする場面も多いことから、在宅勤務などのテレワーク導入・定着の妨げになってしまうケースも散見されます。 MMモジュールは請求書を電子データとして管理する機能を提供します。仕入先から受け取った請求書の情報をシステム上に入力することで、発注伝票と照合し、差異がないか確認します。入力された請求書情報はシステム上で一元管理され、迅速に検索や参照が可能です。また、MMモジュールはクラウドベースで動作するため、インターネット接続があればどこからでもアクセス可能です。そのため勤務場所を問わず承認業務ができます。 在庫管理 次に在庫管理業務の4プロセスについて、それぞれのプロセスでMMモジュール導入により期待される効果を解説します。 ①入庫 データ入力作業における工数削減とミス抑制 入庫作業が手動で行われる場合、入庫データの入力ミスや遅延が発生しやすくなります。これにより、実際の入庫量とシステム上の在庫量が一致しないことが多く、入庫処理の正確性に欠けることがあります。 MMモジュールは入庫データを入力した際に、自動的に発注伝票を参照し、入庫処理をします。発注伝票を参照することで、発注した品目・数量と実際に届いた品目・数量をリアルタイムで比較でき、正確な入庫処理ができます。 ②出庫 出庫指示の精度向上出庫指示が手動で伝達される場合、指示内容のミス、指示の遅れが発生しやすくなります。これにより、ピッキングミスやピッキングの遅れも発生しやすく、出庫作業全体が遅延することがあります。 MMモジュールは出庫指示を自動化し、正確な出庫作業をサポートします。システムは、出庫する商品コード、数量、配送先、配送日時などの情報を正確に共有します。さらに、出庫作業の進捗(出荷指示、ピッキング、検品、梱包、出荷)をリアルタイムでモニタリングし、問題が発生した場合には即座に対応できるようにします。 ③棚卸 在庫の過不足発生を抑制 棚卸業務が手動で行われる場合、在庫の正確な把握が難しく、過剰在庫や在庫不足が発生することがあります。過剰在庫は保管コストの増加や陳腐化のリスクを招き、在庫不足は生産や販売に支障をきたす原因となります。 MMモジュールではあらかじめ定義されている品目マスタを用いて製品、サービスの種類を管理します。またプラントを用いてそれらが保管されている場所を管理します。さらに在庫の移動が行われると入出庫伝票が発行され、在庫の数量、在庫の状態がリアルタイムで反映されます。これらの機能によりどの品目が、どこに、いくつあるのかを正確に管理できます。結果として、最適なタイミングで発注業務などを行うことができ、在庫レベルを適切な状態にできます。 ④倉庫管理 倉庫内の資材の配置や移動の最適化による作業効率向上倉庫内のレイアウトが最適化されていない場合、スペースの無駄遣いや資材の取り違えが発生しやすくなります。結果としてピッキングミスや出庫遅延が発生します。 MMモジュールの倉庫管理機能は、入庫伝票と出庫伝票の情報を利用して商品の種類や使用頻度に基づいて倉庫をゾーン分けします。これにより、効率的な配置が実現され、作業の効率が向上します。さらに、ロット番号を使用して資材の自動追跡とリアルタイム更新をします。これらの機能により上記の課題を解決することができます。 さいごにSAPを導入することで解決できる課題は多くあります。具体的にクライアントに示せるよう把握しておきましょう。告知【SAPコンサルタント募集】 年収800万~2500万 平均残業時間 4.1h/月カジュアル面談の応募を是非お待ちしています!株式会社Anfiniでは現在SAPコンサルタントを募集しています。経験を問わず、会社の概要や入社後のキャリアイメージなど、ご興味がある方は是非カジュアル面談にご応募ください!(選考に一切関係なし)■株式会社 Anfiniって?ベストベンチャー100に創業3期目で選出!従業員ファースト「業務時間8⇒6を目指す」独立系ブティックファーム「経営管理クラウドXO」を融合した経営コンサルティングを提供詳細は以下の記事をご覧ください。カジュアル面談可【急募】SAPコンサルタント/リモート可/副業自由/平均残業4.1