この記事では、SAP 認定コンサルタントの基本情報や資格取得の難易度、費用、試験内容について紹介しています。近年 IT コンサルタントの人材不足や 2027 年問題に伴い、需要が増加しているSAP コンサルタント市場では、資格取得によって優位性を確立でき、採用や報酬などで優遇される可能性があります。初めて試験を受ける方におすすめの資格も紹介していますので、SAP 認定コンサルタント資格の取得を考えている方はぜひチェックしてみてください。📌 現役コンサルタントが講義!SAP法人研修サービスを提供中SAP Consult Mediaを運営する株式会社Anfiniでは、現役のSAPコンサルタントが、SAPの基礎から活用方法まで直接講義する法人研修サービスを提供しています。「公式研修を導入する予算がない」「現場で使える実践力が身につかない」そんなお悩みに応える実践的な研修サービスです。ニーズに応じてカスタマイズも可能。まずは資料をダウンロード⇩SAP認定コンサルタント資格とはSAP 認定コンサルタント資格とは、IT エンジニアや IT コンサルタントを対象に SAP 社が実施している認定試験です。SAP システムに関する知識と技術を習得していることを公式に認定する資格であり、SAPシステムの導入や SAP 関連プロジェクトに従事する場合、この資格の習得が推奨されています。SAP 認定コンサルタント資格では SAP 製品や分野ごとに非常に多くの試験が用意されており、その数は、SAP の公式サイトによると 133 種類にもなります。(2024 年 2 月時点)。SAP 認定資格の分類SAP の認定コンサルタント資格は、カテゴリとレベルの切り口でそれぞれ3つに分類することができます。カテゴリ別SAP認定資格アプリケーションコンサルタントデベロップメントコンサルタントテクノロジーコンサルタントに分かれています。①アプリケーションコンサルタント主に業務系システムの経験を有する SAP コンサルタントを対象とした資格です。SAP システムを導入し、企業の業務プロセスを効率化するための基礎的な知識とスキルを証明できます。SAP コンサルタントやビジネスコンサルタント向けの資格となっており、エンジニアリングよりもビジネス寄りの業務知見や基礎的なモジュールなどの知識が必要とされます。②デベロップメントコンサルタント主にシステムエンジニアやプログラマーなどのSAPアプリケーション開発者を対象とした資格です。SAP のアプリケーション開発を行うためのスキルを有していることを証明できます。そのため、ビジネスとテクノロジーの両方の側面に精通し、企業の特定のニーズや要件を理解し、それを技術的なソリューションに変換する能力を持つことが求められます。③テクノロジーコンサルタント主にインフラエンジニアを対象とした資格です。SAP システムのインフラ構築や運用に関する技術的な知識とスキルを証明できます。ERP パッケージシステムの導入をスムーズに行うためのスキルなど、技術的な側面での問題を解決できる能力が求められます。さらにそれぞれの知識分野について多数の資格が存在し、その数は100種類以上にもなります。そのため、自分が挑戦したい分野をあらかじめ絞って試験に臨むことが大切です。レベル別SAP認定資格アソシエイトスペシャリストプロフェッショナルに分かれています。レベル別の資格数は以下の通りです。アソシエイト認定資格:120 種類スペシャリスト認定資格:9 種類プロフェッショナル認定資格:4 種類① アソシエイトSAP の幅広いソリューションの知識・スキルをカバーしていることを示す資格です。初心者向けの資格試験であり、比較的短い勉強時間での取得が可能です。SAP 資格の入門編であるアソシエイト認定資格は種類が圧倒的に多く、幅広い試験から選択が可能になっています。SAP 資格取得を考える人におすすめの資格となっています。② スペシャリストアソシエイト認定資格に加えて、各モジュールの知識やスキルをカバーしていることを示す資格です。特定の機能や業務領域において深い知識を持ち、複雑な課題に対応できる能力を示しており、アソシエイトと比較すると難易度が高い資格です。③ プロフェッショナルプロジェクト経験や会社業務に関する知識、SAP ソリューションに対する深い知識・理解を求められる高度な認定資格です。SAPソリューションの設計や導入、複雑なプロジェクトの管理などに携わる専門家に適しています。この資格を取得することで、プロジェクトのリーダーシップやアーキテクトとしての役割を果たす能力を証明できます。資格試験を受けるにあたって前述したように、SAP には非常に多くの資格があります。資格ごとに難易度や資格内容は異なりますが、まずは試験の受験情報と、用意されているモジュールを紹介します。受験の基本情報試験内容180 分(一部試験では異なる)言語日本語や英語、ドイツ語など 9 言語(試験によっては日本語に翻訳できないものもあるので、必ず確認しておきましょう )問題数80 問(一部試験では異なる)問題形式選択問題がメイン受験形式オンラインのみ合格率6割前後が多数受験料1回 37,514 円(税込)6回セット 93,786 円(税込)*2024/07/31 時点であり、チケットの価格は為替相場により変動する恐れがあります。また、チケットの有効期限は 1 年で、同じ試験区分は 3 回までしか試験を受けることができないことにも注意しましょう。対象モジュール(一部抜粋)FI:財務会計(FInancial Accounting)CO:管理会計(Controling)PS:プロジェクトシステム(Project System)SD:販売管理(Sales and Distribution)MM:購買/在庫管理(Material Management)PP:生産計画/管理(Production Planning and Control)QM:品質管理(Quality Management)PM:プラントメンテナンス(Plant Maintenance)HR:人事管理(Human Resources)SAP モジュールの中でも需要が高く、キャリアアップとしても人気なのは会計関連の FI、CO やロジ系の SD/MM/PP、人事関連の HR になります。受けたい分野×モジュール×難易度で試験を探しましょう。ex) 業務プロセス管理の資格を取得したい場合 ・SAP Signavio Process Manager →業務プロセスのフローを記述する、アソシエイトレベルの資格 ・SAP Signavio Process Governance →業務プロセスの承認管理の資格をする、アソシエイトレベルの資格現在受験できる試験の一覧SAP のこちらのサイトで、現在受けられる試験やまもなく終了する試験について確認することができます。受けたい資格の出題範囲や言語、合格ラインなどの詳細について確認をしておくようにしましょう。初心者におすすめの資格SAP には様々な資格がありますが、初めて SAP 認定資格を取る方はどのような資格を選べば良いのでしょうか?おすすめの資格は、以下になります。自分の業務に関連しているアソシエイト資格S/4HANA Private/Public アソシエイト資格SAP全ての分野の知識を身につけるのは容易ではないため、まずはご自身の業務に関連した資格から取得する方が効率が良いでしょう。また、これからSAP の業務に携わる人は、S/4HANA Private/Public のアソシエイト資格がおすすめです。理由は、SAP 社の戦略から、S/4HANA の需要が非常に伸びていく見通しであるからです。2022 年に SAP を新規導入した企業の 90%は 、S/4HANA を選択しています。また2027 年問題により、これまで SAP ECC を使用している企業は他の ERP サービスに乗り換えるか、最新版の S/4HANA への移行が求められます。S/4HANA の中でも、パブリック版の資格取得がおすすめです。SAP 社は 2023 年度の戦略として「パブリッククラウド版の S/4HANA Cloud に注力する」との方針を打ち出しました。また、グローバル化に伴い“Fit to Standard”が求められている近年の傾向からしても、パブリック版が主力になっていくでしょう。今後SAPコンサルタント市場において、S/4HANA Public Cloud の需要が高まると考えられます。おわりにSAP 認定コンサルタント資格は難易度が高い資格ではありますが、キャリアアップや仕事の幅の拡張に役立つ資格です。ぜひ取得を目指してみてください。【SAP認定コンサルタント資格のメリット】・認定資格を未取得の人との市場での差別化を図れる・認定資格を取得することによる自信とスキルを持ってタスクを実行できる・価値の高い認定資格を持てば、高い賃金を得ることができる📕 SAP認定資格試験 受験準備BOOK|無料ダウンロード SAP学習者の多くが取得を目指す、SAP認定資格試験(SAP Certification Test)について1冊にまとめました。 認定資格を取得するメリットから種類や受験方法、学習方法まで網羅しています。 資格取得をお考えの方は、ぜひ学習の指針としてご活用ください。 👉 資料をダウンロードする(無料)